コロナ禍でも気をつけるべき病気・健康情報:糖尿病

糖尿病の治療は継続が力なり。患者さんを中心としたチーム医療が鍵。

糖尿病治療というと、真っ先にインスリン注射をイメージする人も多いかもしれません。しかし、糖尿病治療においてインスリンや内服薬といった「薬物療法」はあくまでも治療法の1つに過ぎず、なにより基本は「食事療法」と「運動療法」です。
そして「継続」して治療を受け続けることが大切になります。

一度糖尿病と診断された時から、糖尿病とのお付き合いは一生涯となります。
すなわち、糖尿病治療において内服薬やインスリンを使用しなくなっても、糖尿病の治療が終了したわけではありません。
現在、当院では患者さんの治療継続をサポートするため、多職種からなるチームで様々な活動を行っています。

糖尿病の治療は大きな3本柱

糖尿病治療は「健康な人と変わらない人生」を目的に行われます。
そのためにも、「神経障害、網膜症、腎症」をはじめとした合併症を予防するために、血糖値の良好なコントロールが必要になります。糖尿病の合併症は、高血糖状態が続いたり血糖値が乱高下したりすることで、その重症化や発症リスクが増加することが知られています。
そのため糖尿病治療では、次のような治療法を組み合わせながら、血糖値を正しくコントロールすることが大切になります。

◯食事療法

性別や年齢、肥満度、身体活動量、病態に応じたカロリーの摂取量を算定し、個々の生活に応じた継続可能な食生活を、栄養士と相談して検討していきます。

◯運動療法

事前に糖尿病の合併症や、腎臓、心臓の機能の評価を行ったうえで、実施可能と判断した場合に有酸素運動や筋力維持・増強を目的としたレジスタンス運動を併用し、理学療法士を中心に個々にあった適切な運動療法をお勧めしていきます。

◯薬物療法

糖尿病と一言でいっても、一人ひとりインスリンの分泌、またその必要量、そして生活習慣も異なります。病態や生活に合わせて効果的で適切な薬剤を選択し、医師・薬剤師を中心に治療提案を行っていきます。

糖尿病患者さん一人ひとりを中心に、チームがサポート

3糖尿病の治療の中心は「医師」ではなく、糖尿病患者さん「本人」です。患者さん一人ひとりに、それぞれの価値観、生活、病態があります。

私たちは患者さんを中心として、医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士がそれぞれの専門性を生かし、患者さんの不安や悩みを受け止め、糖尿病と共に健康な人と変わらない人生を歩めるようにサポートを行っています。

近年、当院も含め糖尿病患者さんの総合的な支援をめざし、多職種からなるチームを設ける医療機関が増えています。

進化する糖尿病治療

より良い糖尿病治療を実現するには多職種チームのような人的サポートだけでなく、薬や医療機器などの進化も重要です。最近は、フラッシュグルコースモニタリングという新しい血糖測定器が注目されています。この装置は上腕に取り付けたセンサーに専用リーダーをかざすだけで血糖値を把握することが可能です。さらに、定点的な血糖値のみではなく1日の血糖変動も把握できることから、積極的に治療に活用する医療機関が増えています。

他にも1型糖尿病患者さんに多く使用されるインスリンポンプの中には、血糖値をリアルタイムに把握し、低血糖になる可能性がある時にインスリン注入を自動で停止する機能があるものもでてきています。

糖尿病治療は日々進化を続けています。糖尿病患者さんが効果的な治療を続けていくためには、多職種による専門的なサポートや新しい技術を賢く利用することが大切です。

記事監修:西尾市民病院 内分泌・糖尿病内科 医長 川久保充裕


いかがでしたか。今回は糖尿病治療の基本についてご紹介しました。さらに詳しく知りたいという方は、WEBセミナー「チーム西尾で行う内分泌・糖尿病治療のご紹介」にぜひご参加ください。

参考文献
■公益社団法人 日本糖尿病協会「糖尿病とは?」
https://www.nittokyo.or.jp/modules/beginner/index.php?content_id=3

■西尾市民病院における糖尿病の活動について
(西尾市 広報にしお 令和2年度 11月号 26P参照)
https://www.city.nishio.aichi.jp/index.cfm/6,67533,c,html/67533/202011.pdf

■新しい技術の登場にある機械の西尾市民病院における紹介
(西尾市民病院 広報誌 Ciao No.2 01 病気のはなしにて)
https://project-linked.net/nishio/number/no02/


画像提供:PIXTA

 

 

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